*BBC
厚生労働省が2月19日からダイヤモンド・プリンセス号で陰性反応だった乗員乗客らの下船作業を開始しました。
下船の第一陣は約500人で、下船した人たちはバスで横浜駅などに移動。そのまま公共交通機関を使って、各自がバラバラになって帰宅したと報じられています。
奇しくもこの下船が行われる直前に、「ダイヤモンド・プリンセス号を追い出された」として、専門家の岩田健太郎教授が暴露動画を投稿していました。
岩田教授の話だとダイヤモンド・プリンセス号の内部は隔離処置が全く機能しておらず、ウイルスの危険区域(レッドゾーン)と安全地帯(グリーンゾーン)の境目が無く、アフリカのような後進国よりも酷い状態だったとのこと。
仮にこの話が事実だとすれば、ダイヤモンド・プリンセス号からの下船作業は日本全土に感染を拡大させる恐れがあり、極めて深刻な状況になると言えるでしょう。
そもそも、新型コロナウイルスというのは潜伏期間が異常なほど長く、中国だと最長で24日間の患者も居たと報告されています。それを僅か14日間の隔離処置だけで「問題なし」とするのはあまりにもズサンな上に、陰性反応に関しても信用は出来ません。
↓首都圏の感染シミュレーション(国立感染症研究所感染症情報センター)
先日にアメリカがダイヤモンド・プリンセス号のアメリカ人をチャーター機でアメリカ本国に帰国させましたが、その時の検査で日本側が「陰性」とした人たちから、新型コロナウイルスが検出されているのです。
その数は14人とも報道されており、この点からも陰性反応は信用ができないことが分かります。
ダイヤモンド・プリンセス号から下船をさせるのならば、最初期にするべきだったと言え、感染がまん延した今となっては個別に隔離して、徹底した治療と経過観察をするしか無いです。
それをせずに下船という愚策を決定した時点で、日本での感染拡大は避けられない状態に突入してしまいました。
19日の下船は高齢者優先で クルーズ船、バスで横浜駅などへ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200218-00000170-kyodonews-soci
厚生労働省は18日、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で19日から始まる下船について、初日は乗客約500人が対象となると発表した。19日午前10時半をめどに作業を開始する見通し。
厚労省によると、19日に船を下りるのは主に高齢者で、下船後は横浜駅など複数のターミナル駅にバスで移動するという。
「飛行機も安全でなかった」 新型肺炎、帰国者に想定外の感染者 米メディア
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200218-00000056-jij-n_ame
帰国者の一部に感染者が含まれていたため、ニューヨーク・タイムズ(電子版)は見出しで「感染船を脱出したが、帰国のフライトも安全ではなかった」と伝えている。
米政府は当初、感染者はチャーター機に乗せない方針だった。しかし、乗客らが下船し搭乗機に向かうバスに乗った際に、帰国予定者のうち14人にウイルスの陽性反応が出たことが判明。米政府は14人の帰国を認めた。